天窓のある家     下田市北湯ヶ野      土 屋 家

全国的に大正から昭和初期に建てられた農家には、天窓のある家が多く見られるが、天窓が3ヶ所もある家は伊豆でもこの家だけである。
当時は養蚕が盛んに行はれていた時代であり、その時代の養蚕農家には天窓の煙り抜きのある家が多かったが、現在では建て替えの際に取り壊す家が多く、年々減少の一途である。

時代の波に呑まれて天窓の農家が年々失われている、貴重な資料を西暦2000年の時点でとらえて確認し後世に残すために、2000年春から2001年秋にかけ伊豆に現存する天窓のある農家全て119戸と農家以外の21戸の撮影を一応完了することができた。残念ながら完了時点で2戸の廃屋と1戸は取り壊されてしまっていた..
その後も引き続き調査の結果、新たに伊豆各地で6戸発見したが、廃屋となった家も1戸あり又、屋根替えで天窓が失はれた家も1戸あった、しかし2002年と2004年に屋根替えをした農家で又、新しく天窓を付け替えた家がそれぞれ1戸ずつあったことは興味深い、2005年2月末現在伊豆全体で天窓のある農家は124戸、農家以外は21戸存在していると思われる。